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2024.10.10
美容コラム
シミを消す方法と自分でできるシミ予防方法を解説

「顔にできたシミを消したい」「市販のクリームでシミを消せるのか知りたい」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
シミにはさまざまな種類があり、その種類によって適切な治療方法が異なります。中には自分では見分けがつきづらい種類もあるため、何も考えずにセルフケアを始めるのはハイリスクです。
この記事では、シミを消す治療法について詳しく解説します。シミの種類別の特徴や原因、シミの予防方法などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
シミを市販のクリームで消すことはできる?

インターネットなどで販売されている『シミ消しクリーム』や『シミ取りクリーム』を使ってシミを消すことはできるの?と疑問をお持ちの方は多いでしょう。
市販のクリームには「メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ」効果が認められた成分などが配合されており、シミの種類によっては薄くする効果が期待できるものもあります。
しかし、市販のクリームでシミを完全に消すことはできません。市販の化粧品には、シミを消すほどの強力な成分の配合は認められていないためです。
また、そばかす(雀卵斑)や脂漏性角化症、花弁状色素斑のようにセルフケアでの改善が難しいシミもあります。
そもそもシミには多くの種類があり、自分で見分けることは困難です。シミをきれいに消したいと考えているのであれば、医師に相談して自分のシミに合った治療を受けるのがおすすめです。
シミの種類別│特徴・原因と治療法

シミには以下のようにいくつかの種類があり、それぞれ原因や治療法が異なります。
- 老人性色素斑
- そばかす(雀卵斑)
- 肝斑
- 炎症後色素沈着
- ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
- 脂漏性角化症
ここでは上記それぞれの特徴について解説します。
老人性色素斑
老人性色素斑はシミの種類の中でも特に出現率が高く、一般的にシミと呼ばれるものは老人性色素斑を指すケースが多いです。
特徴・原因
老人性色素斑は紫外線が原因となり発生するシミで、別名『日光性色素斑』とも呼ばれます。
加齢とともに出現しやすくなるため『老人性』とついていますが男女問わず30~60代に多く見られ、20代で出現する方も少なくありません。
顔の頬骨周辺や手の甲、前腕、背中など紫外線が多く当たる部分に出現しやすく、加齢によってシミがだんだん濃くなっていく特徴があります。
治療法
老人性色素斑はレーザー治療を中心に、外用薬や内服薬による治療を行うケースが多いです。
シミにレーザーを照射することにより、肌に沈着してしまっているメラニン色素を破壊できます。
レーザー治療にもさまざまな種類がありますが、代表的なものとしてはQスイッチルビーレーザー、QスイッチYAGレーザー、ピコレーザーなどが挙げられます。
そのほかにも、フォトフェイシャル(IPL)やケミカルピーリングによる治療も可能です。
フォトフェイシャルは複数の波長のレーザー光を照射する治療方法で、ケミカルピーリングは古い角質を除去してターンオーバーを促進する治療方法となっています。
レーザー治療は1~5回、フォトフェイシャルは4~5回、ケミカルピーリングは6回程度が目安ですが、シミの程度や希望によっても必要な回数は変わってくるため医師と相談してみましょう。
クリニックで処方される薬は、ビタミン剤やトラネキサム酸の内服薬やハイドロキノン配合の外用薬などが多いです。
そばかす(雀卵斑)
そばかす(雀卵斑)は、細かな茶色の斑点が頬や鼻の周りを中心に広範囲に広がるものです。
特徴・原因
そばかすは基本的に頬や鼻の周りに出現することが多いですが、肩や腕などに現れるケースもあります。
紫外線が原因で発生する老人性色素斑とは異なり、そばかすは遺伝的な要因が強く、幼少期から発生します。
紫外線によりシミが濃くなる場合もあり、思春期頃に目立つようになることが多いです。
治療法
そばかすはIPL治療やレーザー治療、外用薬や内服薬の処方などにより治療します。
IPL治療にはフォトフェイシャルM22やライムライト、BBL光治療などが挙げられ、それぞれ以下のような特徴があります。
- フォトフェイシャルM22:肌悩みに合わせたフィルターでIPLを照射することで症状を改善する治療
- ライムライト:日本人の肌に合わせて開発された光治療器によるIPL治療
- BBL光治療:フォトフェイシャルの5倍の威力を持つBBL光による治療
基本的にIPL治療を中心に、外用薬や内服薬の処方を組み合わせて治療を行うケースが多いです。
肝斑
肝斑は30~40代の女性に出現しやすいさまざまな形状に広がるシミの種類です。
他のシミとの見分けがつきにくいため、自己判断せず医師に相談することが大切です。
特徴・原因
肝斑の原因ははっきりわかっていないものの、主に女性ホルモンの乱れにより現れると考えられており、境界がはっきりとしないのが特徴です。
女性ホルモンが乱れやすい妊娠中やピル服用中に出現することが多く、閉経後は徐々に目立たなくなっていきます。
治療法
老人性色素斑やそばかす(雀卵斑)はレーザー治療やIPL治療が中心となりますが、肝斑は内服薬の服用を中心に体の内側からシミを改善していきます。
トラネキサム酸の内服薬を服用することで、メラニンの生成に関係するメラノサイト活性化因子の働きを抑え、肝斑を改善します。
服用期間は1~3か月程度が目安で、徐々にシミの色が薄くなっていきます。
ビタミンCやハイドロキノンなどの外用薬と組み合わせて処方されるケースも少なくありません。
レーザートーニングやイオン導入などを組み合わせて治療するケースもあります。
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着は、皮膚に炎症が起きた後にメラニン色素が肌に沈着することによってできるものです。
特徴・原因
炎症後色素沈着の原因となり得る皮膚の炎症としては、ニキビや傷、虫刺され、やけどなどが挙げられます。
上記のような炎症が起きた後、肌は新しい細胞を作ることでダメージを回復しようとしますが、このときにメラノサイト(メラニンを作り出す細胞)に刺激を与えてしまうことがあります。
メラノサイトが刺激を受けることでメラニンが過剰生成され、ターンオーバーによる排出が間に合わず肌に蓄積されてしまうのです。
また洗顔などで肌を強くこすったり刺激の強い化粧品を使ったりするのも、炎症後色素沈着の原因となることがあります。
炎症後色素沈着は肌のターンオーバーにより半年~数年かけて自然と薄くなっていくことが多いですが、改善されずにシミとして残ってしまう場合もあります。
治療法
炎症後色素沈着は、レーザー治療やフォトフェイシャル(IPL)を中心とした治療を行います。
どちらもレーザーまたはIPLの照射によってメラニン色素を破壊し、肌の外に排出してシミを改善する治療方法です。
そのほか、ピーリング治療や導入治療、外用薬や内服薬の処方などと組み合わせて治療を行うケースもあります。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)はいわゆる青あざの一種で、頬骨や小鼻に左右対称に現れることがあり、『両側性太田母斑様色素斑』とも呼ばれます。
肝斑と見た目が似ており見分けがつきにくく、改善するためにはクリニックで医師による診断が必要です。
特徴・原因
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は発症メカニズムがいまだに解明されておらず、シミというよりはアザと同じ原理です。
通常のシミには見られない真皮部分に、色素沈着と色素細胞が見られる特徴があります。
原因ははっきりとしていないものの、紫外線対策や保湿ケア、生活習慣の見直しなどが症状悪化の防止につながります。
治療法
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の治療は、レーザー治療が中心です。
基本的に真皮層までレーザーを照射できる治療法が有効ですが、クリニックによってはADM治療前にIPL治療を行い、表皮のシミやそばかすを改善させる場合があります。
脂漏性角化症
脂漏性角化症は肌にできる褐色~黒色の良性腫瘍のことで、『老人性イボ』とも呼ばれます。
特徴・原因
脂漏性角化症は通常のシミとは異なり、数mm~数cmほど皮膚が盛り上がっているのが特徴です。
明確な原因はわかっていませんが、紫外線が当たりやすい顔や頭部、首筋、手足などに出現しやすいです。
また加齢により起こりやすい症状でもありますが、発症箇所やサイズなど個人差が大きいため、遺伝的な要因もあると考えられます。
脂漏性角化症は良性腫瘍のため癌化することがなく、必ず治療しなくてはいけないものではないものの、見た目が気になる場合はクリニックでの治療が推奨されます。
治療法
脂漏性角化症の主な治療法としては、冷凍凝固療法や外科的切除、炭酸ガスレーザーが挙げられます。
冷凍凝固療法は、イボの部分を液体窒素で凍らせて除去する治療法です。肌にダメージを与えるため、治療後は半年~2年程度炎症後色素沈着が残ります。
外科的手術は日帰りでの手術となり、術後の傷跡は時間の経過とともに徐々に目立たなくなっていきます。
炭酸ガスレーザーは皮膚を浅く削る方法で、治療後の回復が早いことが特徴です。
脂漏性角化症は発症箇所やサイズによって推奨される治療法が異なるため、まずは医師に相談しましょう。
シミの予防方法

シミを予防する方法として、以下の4つの方法が挙げられます。
- 紫外線対策を徹底する
- 保湿・保護ケアをする
- 美白ケア・角質ケアをする
- 生活習慣・食事の見直しをする
ここでは上記4つの予防方法についてそれぞれ解説します。
紫外線対策を徹底する
シミを予防するためには、紫外線対策を徹底することが大切です。
紫外線が原因でターンオーバーが乱れることで、メラニン色素の排出が上手くできなくなり、肌に色素沈着してシミが発生してしまうためです。
晴れている日だけ日焼け止めを使用するのではなく、曇りや雨の日など天候が悪い日でも紫外線対策をしましょう。
さらに窓ガラスを通して部屋の中にも紫外線が入ってくるため、家にいるときも日焼け止めを塗ることが大切です。
また日焼け止めだけでなく帽子や日傘、UVカット効果のあるメイク用品を使うなど、紫外線対策を徹底しましょう。
保湿・保護ケアをする
肌の保湿・保護ケアをするのも、シミを予防する方法の一つです。
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、紫外線によるダメージを受けやすくなってしまいます。
そのため紫外線対策と合わせて保湿・保護ケアを行い、紫外線から肌を守ることが大切です。
保湿・保護ケアアイテムは、ヒアルロン酸やコラーゲンといった保湿成分が配合されているものや、それに加えて美白成分も配合されているものを選ぶと良いでしょう。
美白ケア・角質ケアをする
シミの予防方法の一つとして、美白ケア・角質ケアをすることが挙げられます。
美白ケア・角質ケアは、トラネキサム酸やアルブチン、コウジ酸などの美白成分が配合されているケアアイテムを選んで使用しましょう。
ビタミンC誘導体などの、メラニン生成を抑制する効果が期待できる成分が配合されているアイテムを選ぶのもおすすめです。
セルフケアアイテムを選ぶ際は、成分表を見てシミに有効な成分が配合されているかをチェックしてみてください。
生活習慣・食事の見直しをする
シミを予防するためには、生活習慣や食事の見直しも重要です。
体の内側からケアすることにより、肌のターンオーバーを促し、シミを予防できます。
栄養バランスの良い食事を摂るほか、質の良い睡眠を取ったり適度に運動したりすることも大切です。
ストレスを溜め込むのもシミの原因になるため、適度にストレスを解消できる習慣を身につけましょう。
シミに関するよくある質問

シミに関するよくある質問をまとめました。
- シミは何回治療すれば消える?
- シミ治療の痛みはどのくらい?
ここでは上記の質問についてそれぞれ解説します。
シミは何回治療すれば消える?
シミ治療にはさまざまな種類があり、それぞれ治療回数の目安が異なります。
レーザー治療なら1~5回、IPL治療なら4~5回、脂漏性角化症の治療(冷凍凝固療法や炭酸ガスレーザーなど)は1回が目安です。
ただし、症状や希望によっても適した回数は変わってきます。トータルの回数が気になる方は事前のカウンセリングで何回くらいの治療が必要になりそうか医師に尋ねてみるといいでしょう。
シミ治療の痛みはどのくらい?
シミ治療の痛みは、レーザー治療の場合は輪ゴムではじかれたような痛みを感じる方が多いです。
ただし痛みの感じ方には個人差があり、ほとんど痛みを感じない方もいれば痛みを強く感じる方もいます。
レーザー治療は麻酔クリームや麻酔テープを使用して痛みを軽減することも可能なため、痛みが不安な方は医師に相談してみましょう。
まとめ
シミには老人性色素斑やそばかす(雀卵斑)、肝斑、炎症後色素沈着、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)、脂漏性角化症などの種類があります。
市販のクリームや化粧品にはシミを完全に消すほどの強い効果はなく、シミの種類によって適切な治療方法が異なるため、医師に相談して治療法を検討することが大切です。
シミをしっかり消したいのなら、クリニックを受診して専門的な治療を受けることをおすすめします。
ガーベラ美容クリニックでは、QスイッチYAGレーザーによるシミ取り治療を行っています。
高いパワーのレーザー照射によりシミ取りできるため、目立つ大きなシミがある方やセルフケアで効果を実感できなかった方は、ぜひ当院までご相談ください。H